循環器診療は地域循環型で 〜地域連携の今と未来〜
日程:平成30年07月07日(土)15:00〜16:30
場所: 大分岡病院
内容:「循環器診療は地域循環型で
〜地域連携の今と未来〜」
講師:立川 洋一先生
(社会医療法人敬和会 大分岡病院 院長)
【研修会報告】
今回は社会医療法人敬和会大分岡病院 院長 立川洋一先生に循環器診療の地域連携の今と未来 についてご講義していただきました。
内容としてまず、地域連携 医療と介護のしくみについて説明。地域医療支援病院とかかりつけ医 連携医療機関の関係について、今の大分県の現状を循環器疾患とともに提示し、今後増加していくものを疾患別に説明。それらをふまえて地域医療支援病院として岡病院の現在の院内活動と外部機関病院との連携をお話。また循環器診療領域での紹介の多い疾患として静脈血栓塞栓症(VTE)について、『肺血栓塞栓および深部静脈血栓症の新しいガイドラインを提示し、診断、治療方法を説明。『心不全パンデミック』・・・今後急性心不全患者が急増する懸念を新しく改訂された急性、慢性心不全ガイドラインを提示しながら説明。
今回のお話を聞いて今現在の医療体制が患者さんを中心にどのように成り立っているのかを理解しました。また検査技師として今後医療連携にどのように関わっていくべきか考えさせられる研修会でもありました。また新しく改訂された2つのガイドラインをきちんと参照し、日常行っている検査業務内容を見直し臨床に活かしていきたいと思います。
超音波の基礎
日程:平成30年07月01日(日)13:30〜18:30
場所: ホルトホール大分 404会議室
内容:「超音波の基礎」
講師:山崎 延夫先生
(富士フィルム株式会社)
【研修会報告】
今回の研修会は、富士フィルム株式会社の山崎延夫先生をお迎えいたしまして 『超音波検査士認定試験対策』の演題にてご講演頂きました。 "音響の原理、生体の音響特性、パルスエコー法、ドプラ法、診断装置、プローブ、診断装置の " 操作運用と保守管理、安全性について丁寧にご説明して頂きました。
いずれのセッションでも、物理の基礎の詳しい説明とともに、私たちが理解しやいすような図や イラストを多く用いてくださり、なかなか理解し難いところや、一人では取り組み難い内容も、 しっかりと理解することができました。また、試験によく出ているところや、覚えておくべき公式を教えて くださり、試験までに必ず理解すべき点が明瞭になりました。
各セッションの最後には、復習も含めた練習問題を数問ずつ準備してしてくださっており、 一問ずつに丁寧な解説がつけられていたため、ただ問題を解くだけでなく、更なる理解に繋がりました。 試験対策以外にも、超音波やドプラの歴史についてもお話ししてくださり、日常業務では学ぶことの できない内容がばかりで、大変興味深かったです。超音波の基礎を中心に、多くの内容を学ぶことの できた実りある研修会でした。
好きになります神経伝導検査
日程:平成30年06月23日(土)16:00〜18:00
場所: コンパルホール 302会議室
内容:「好きになります神経伝導検査」
講師:橋 修先生
(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室)
【研修会報告】
今回は神経伝導検査について基礎(解剖、生理学的知識)から手技、波形、注意点などを 慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室の高橋修先生にご講演していただきました。
内容としては、 解剖や活動電位や興奮の発生機序、神経伝導の性質などの基礎から脱髄や軸索変性 などの病態、手技、注意点、実技のデモまでしていただきました。
その中でも特に重要な点は
・神経伝導における時間的分散や位相相殺波形をよく理解する。
・脱髄、軸索変性、伝導ブロックなどの理解を深め波形を見る。
・皮膚温度における波形変化、自分の施設でも確認しておく。
・機器のセットアップ(フィルターや感度など)基本設定をよく理解し使用する。
・神経伝導検査における探査電極を付ける筋肉(母指球筋)の神経支配(正中)について
・刺激の強度と刺激電極の固定
・それぞれの検査する神経測定部位の注意点
・検査時、正中神経−尺骨神経吻合、副深腓骨神経などに注意する
今回は基礎的な内容から実際に検査で使用するほとんどの神経について手技を一通り実技 デモ行い、一部の疾患についても網羅していただき臨床にすぐ生かせる研修会内容でした。
医学生理学・血行動態(心不全とは?)
日程:平成30年05月23日(水)19:00〜20:00
場所: ホルトホール大分
内容:「医学生理学・血行動態(心不全とは?)」
講師:田畑 智継先生
(医療法人 慈恵会 西田病院 循環器内科部長)
【研修会報告】
今回の研修会は、西田病院循環器内科部長の田畑智継先生をお迎えいたしまして 『医学生理学・血行動態(心不全とは?)』の演題にてご講演頂きました。 右心不全・左心不全の定義、NYHA心機能分類、Killipの分類、Forresterの病型分類について 詳しくご説明頂きました。
心ポンプ機能・心拍出量を規定する因子として【心拍数・前負荷・後負荷・収縮性】についての 理解がとても大切である事、収縮能が低下した心不全では必ず拡張能は低下している事など、 心エコーに携わる技師として知っておくべき血行動態や基礎知識についても多く学ぶ事が出来ました。
また、収縮能が保たれている心不全では左室拡張不全が疑われ、左室流入血流速波形の分類 についてもご説明頂きました。拡張能は弛緩障害型→偽正常化型→拘束型と不可逆的に病態が 進行していく訳ではなく、左室拡張末期圧や左房圧の圧変化が波形に現れているだけであり、 前負荷を取り除く治療をすると、偽正常型⇔弛緩障害型と戻りうる可逆的な関係であることも 詳しくご説明して頂きました。
血液ガス(酸塩基平衡の考え方)について
日程:平成30年05月08日(土)19:00〜20:30
場所: ホルトホール大分 408号
内容:「血液ガス(酸塩基平衡の考え方)について」
講師:三沢 泰一先生(ラジオメーター (株))
【研修会報告】
今回の研修会は、ラジオメーター(株) 三沢 泰一先生に、一昨年から今年で三回目となる血液ガスについての ご講演をして頂きました。
実際の血液ガスのデータを基に、pHの成り立ち、Henderson-Hasselbalchの式を用いてHCO3-とpCO2を 使ってどのように呼吸性、代謝性に分けて血液ガスのデータを読んでいくのかなど、酸塩基平衡の基本的な 見方や考え方を丁寧に教えて頂きました。
また、AG(アニオンギャップ)の事についても、式や図を用いて詳しく丁寧に教えて頂きました。 代謝性アシドーシスの鑑別になり、大切な指標となる。ということも学べ、低アルブミンではAGの基準値が低くなる 理由や、サンプルの取り扱いの事も、要点を絞って教えて頂き、本当に勉強になりました。
研修会報告 一覧表
日 時 | 研修会名(テーマ) | 講 師 | 場 所 | 参加者 |
2018.05.08 19:00〜20:30 |
血液ガス(酸塩基平衡の 考え方)について |
三沢 泰一 先生 (ラジオメーター (株)) |
ホルトホール 大分 408会議室 |
42名 |
2018.05.23 19:00〜20:00 |
医学生理学・血行動態 (心不全とは?) |
田畑 智継 先生 (西田病院 循環器内科部長) |
ホルトホール 大分 |
39名 |
2018.06.23 16:30〜18:00 |
好きになります神経伝導検査 | 橋 修 先生 (慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室) |
コンパルホール 302会議室 |
35名 |
2018.07.01 13:30〜18:30 |
超音波の基礎 | 山崎 延夫 先生 (富士フィルム株式会社) |
ホルトホール 大分 404会議室 |
30名 |
2018.07.07 15:00〜16:30 |
循環器診療は地域循環型で 〜地域連携の今と未来〜 |
立川 洋一 先生 (社会医療法人敬和会 大分岡病院 院長) |
大分岡病院 | 26名 |